【図解】簿記2級で落ちる原因=固定費と変動費。ラーメン屋で完全攻略
簿記2級に落ちる人の多くが、こう言います。
「工業簿記は暗記しているのに点が取れない…」
その原因の多くが、固定費と変動費を本質で理解していないことです。
- CVP分析が苦手
- 損益分岐点が毎回わからなくなる
- 限界利益がピンとこない
今日はそれをラーメン屋で完全に理解します。
固定費と変動費がわからないと落ちる理由
簿記2級では以下の論点に直結します。
- CVP分析
- 損益分岐点売上高
- 限界利益
- 安全余裕率
これらはすべて「売上に対して費用がどう動くか」を理解しているかで決まります。
そもそも固定費と変動費とは?
✅ 固定費
売上が増えても減っても変わらない費用
✅ 変動費
売上(販売量)に比例して増減する費用
ラーメン屋で理解する固定費と変動費【図解】

🍜 STEP①:ラーメン屋で理解するCVP分析の出発点
「毎月いくら売れば黒字になるのか?」を知りたくなりますよね。
■ まずは設定
・材料費(変動費):300円
・家賃・人件費(固定費):450,000円
■ 1杯売れたら、いくら残る?
限界利益とは?
売上から変動費を引いた金額。
1杯売れるごとに、固定費の回収に使えるお金です。
ラーメンが1杯売れるたびに、500円ずつ家賃を回収しているということ。
■ なぜこれが重要なのか?
CVP分析の本質はここです。
- ✔ 固定費は動かない
- ✔ 変動費は売上に比例する
- ✔ 限界利益が固定費を回収する
この先の損益分岐点理解が一気に変わります。
📊 STEP②:損益分岐点を求める(トントンラインを見つける)
では、家賃450,000円を回収するには何杯売ればいいでしょうか?
■ 数量で求める方法
900杯売れればトントン。
これが 損益分岐点販売数量 です。
900杯ちょうど → 利益ゼロ
900杯より多い → 黒字
■ 売上高で求める方法
まず、限界利益率を求めます。
720,000円の売上でトントン。
これが 損益分岐点売上高 です。
■ なぜこの公式になるのか?
だから、
公式は「丸暗記」ではなく、ただの式変形です。
試験で数字が変わっても焦りません。
■ STEP②まとめ
- ✔ 損益分岐点販売数量=固定費÷単位限界利益
- ✔ 損益分岐点売上高=固定費÷限界利益率
- ✔ 交点が黒字と赤字の境界線
まず月900杯が最初の壁です。
💰 STEP③:目標利益を達成するには?(黒字を作る計算)
でも経営者ならこう考えます。
「月20万円は利益を出したい」
■ 考え方の本質
固定費だけでなく、
目標利益も回収しなければならない。
■ 数量で求める
1,300杯売れば20万円の利益達成。
1,300杯 → 月20万円の黒字
■ 売上高で求める
限界利益率は0.625でした。
1,040,000円の売上が必要。
■ 公式の意味を理解する
公式は覚えるものではなく、
■ STEP③まとめ
- ✔ 利益も“回収対象”に含める
- ✔ (固定費+目標利益)を使う
- ✔ 数量でも売上高でも求められる
目標は1,300杯です。
📈 STEP④:グラフで理解する(視覚で腹落ちさせる)
本当に理解できている人は頭の中にグラフを描けます。
■ グラフの基本構造
縦軸:金額(円)
このグラフに3本の線が登場します。
① 固定費線
→ 横一直線。
② 売上線
→ 原点から右上がり。
→ 傾きは800。
③ 総費用線
そこから変動費300円分だけ右上がり。
→ 傾きは300。
■ 交点が損益分岐点
900杯より左 → 赤字
900杯より右 → 黒字
■ 材料費が上がったら?
→ 総費用線の傾きが急になる。
→ 交点は右にズレる。
→ 損益分岐点上昇。
■ 家賃が上がったら?
→ 総費用線のスタート地点が上がる。
→ 交点が右へ移動。
■ 安全余裕率
例えば1,200杯売れている場合:
300 ÷ 1,200 = 25%
売上が25%減っても赤字にならない。
■ STEP④まとめ
- ✔ 固定費線は横一直線
- ✔ 売上線は原点から右上がり
- ✔ 総費用線は固定費スタートで右上がり
- ✔ 交点=損益分岐点
- ✔ 右側=利益ゾーン
グラフが描ければ解けます。
📦 STEP⑤:多品種製品のCVP分析(簿記1級レベル)
ラーメン屋が「醤油」と「味噌」の2種類を売り始めたら?
■ 設定
味噌ラーメン:限界利益800円
販売比率:2:1
■ 単純平均ではダメ
(400+800)÷2=600円
❌ これは間違い。
■ 正解は「加重平均」
これが 加重平均限界利益。
■ 損益分岐点を求める
固定費450,000円とすると:
※1セット=3杯(比率2:1)
■ なぜ販売構成比が重要?
平均限界利益が上がる。
→ 損益分岐点は下がる。
逆に、
低利益商品の比率が増えれば
→ 損益分岐点は上がる。
■ 試験で狙われるポイント
- ✔ 販売構成比の変更
- ✔ 売上一定パターン
- ✔ 数量一定パターン
- ✔ 貢献利益率の再計算
【簿記1級】多品種製品のCVP分析を“見える化”攻略
■ STEP⑤まとめ
- ✔ 単純平均は使わない
- ✔ 加重平均限界利益を使う
- ✔ 販売比率が利益構造を決める
🚀 STEP⑥:営業レバレッジと経営判断(1級の最終到達点)
経営のリアルです。
■ 1,200杯売れた場合
変動費:1,200 × 300 = 360,000円
限界利益:600,000円
固定費:450,000円
営業利益:150,000円
■ 営業レバレッジ係数
意味:
売上が1%増えると、利益は4%増える。
■ なぜこうなる?
黒字ゾーンに入った瞬間に利益が一気に伸びる。
しかし同時に、
売上が減ると
→ 利益は急激に落ちる。
■ 固定費を増やすとどうなる?
例:広告費を増やして固定費600,000円に。
損益分岐点が上昇。
売上が伸びれば利益の伸びも大きい。
■ これが経営判断
- ✔ 値上げするか?
- ✔ 広告費を増やすか?
- ✔ 新メニューを出すか?
- ✔ 設備投資するか?
すべては、
【簿記1級】設備投資は“やるべき?”キャッシュフローで判断する超実践ガイド
■ STEP⑥まとめ
- ✔ 営業レバレッジ=限界利益÷営業利益
- ✔ 固定費型はハイリスク・ハイリターン
- ✔ CVPは経営判断ツール
利益構造を読める人です。
簿記2級は理解型の試験です。
独学で不安を感じるなら、プロ講師の解説で基礎から整理するのも一つの選択肢です。