社長が一番見る数字。キャッシュフローとは【簿記で学ぶ経営視点】
利益が出ているのに、なぜお金がないのか?
この疑問を解決するカギが「キャッシュフロー」です。
簿記を学んでいると、こんな疑問が湧きませんか?
- 売上はあるのに現金が増えないのはなぜ?
- 売掛金が増えるとキャッシュフローはどうなる?
- 買掛金はなぜ“お金が増えた扱い”になるの?
この記事では、決算書からキャッシュフローを逆算する思考法を徹底解説します。
■ キャッシュフローとは何か?

キャッシュフロー=現金の増減
損益計算書の「利益」とは違い、実際に動いた現金だけを追います。
利益 = 発生主義
キャッシュフロー = 現金主義
ここを混同すると、必ず混乱します。
■ なぜ売掛金が増えるとキャッシュフローはマイナスになるのか?
▶ 期首売掛金が減るとプラスになる理由
前期末に売掛金が100あったとします。
それが今期に回収された場合、仕訳はこうなります。
(借)現金 100 / (貸)売掛金 100
つまり、現金が増えています。
期首売掛金は「今期に回収される前提の現金候補」
だから、期首売掛金が減る=現金増加=キャッシュフロープラス。
▶ 期末売掛金が増えるとマイナスになる理由
売上は計上したが、まだ回収していない。
(借)売掛金 / (貸)売上
現金は動いていません。
つまり、利益は増えたが現金は増えていない。
売掛金増加 = 利益だけ増えて現金未回収 = キャッシュフローはマイナス調整
■ 買掛金はなぜ逆になるのか?

▶ 買掛金が増えるとキャッシュフローはプラス
商品を仕入れたが、まだ払っていない。
(借)仕入 / (貸)買掛金
費用は増えているが、現金は出ていない。
まだ払っていない=お金が残っている
だからキャッシュフローはプラス調整。
▶ 買掛金が減るとマイナス
(借)買掛金 / (貸)現金
実際にお金が出ていくため、キャッシュフローはマイナス。
■ 決算書からキャッシュフローを読み解く思考法
ステップ① 当期純利益を確認
まずはPLの最終利益。
ステップ② BSの増減を見る
- 売掛金増減
- 買掛金増減
- 棚卸資産増減
- 減価償却費
ステップ③ 非資金損益を調整
減価償却費は費用だが現金支出なし → プラス調整
■ 図解イメージで理解する
【利益】
売上 − 費用
【キャッシュフロー】
利益
+ 減価償却費
− 売掛金増加
+ 買掛金増加
− 棚卸資産増加
■ なぜキャッシュフローが重要なのか?
黒字倒産は「利益はあるが現金がない」状態
企業の安全性はキャッシュフローで判断します。
- 営業CFが安定しているか
- 借入に依存していないか
- 投資と回収のバランス
■ 簿記1級レベルへの発展
簿記1級では、より高度な調整が出ます。
- 連結CF
- デリバティブ
- ヘッジ会計
- 連産品の原価配分
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■ まとめ
キャッシュフローは
「利益」と「現金」のズレを修正する作業
- 売掛金増加 → マイナス
- 買掛金増加 → プラス
- 減価償却費 → プラス
この思考ができれば、決算書は怖くありません。
数字の裏にある「現金の流れ」を読める人が、本当に強い。